ただいま秘書はバカンスで海外。い~なぁ~。
出かける前日はご機嫌で、一日じゅうしゃべってたな。
相手をしてあげるとこちらの仕事がはかどらないので、
いつもはほとんどあいづちをうつこともないんだけどね。
どこかで某女性占師の話になった。専務が
「いろいろなつながりが裏であるから」
って言ったことに対し、
「やっぱり女はあっちの力ね!
世に出て名を上げている女はみんなそうでしょ?
女の影に男ありですよね。」
と、来た。
「だからはじめさんも、なんとか先生(某日本画の大家)のところへ押しかけて、
ご奉仕されるといいんじゃない?
『はじめも、そろそろ某デパ-トで個展をしたらいいじゃないか』って、
お声がかかりますよ。」
またからかってるなと思いつつも、
「いや、それだけの才能があればですけど、
わたしは日本画も描かないし、まあ、ありえませんね。」
と、返しておいた。
「そんなこと関係ないですよ、はじめさん、できるできないなんて。
みんな通る道なんですから。
才能だけで世の中に出る女なんて絶対いませんよ!」
パソコンの向こうで専務がこっちを向いて首を横に振っている。(続く)