この一年、旧友に会う機会も多かった。
どういう形であれ、同窓がそれなりに元気でいてくれると、よかったと思う。
一方で紆余曲折を耳にすることも多いので、長く生きていると皆それなりに何かあるものだと思う。
一緒に通学していた当時は
他の人の家庭がとても幸せそうに見えていた。
何の不都合もないように見えていた。
そんな内の一人、仮にSさんとしよう。
Sは小中学校時代通して一番仲のよい友人だった。
家族ぐるみで付き合い、いまだに母親同士は月に一度定期的に会っている。
Sは地方で家庭を持ったので、今はほとんど会う機会はない。
さらにNという共通の友人がいるのだが、8月に都内で展示をした際、近くで仕事をしているということで見に来てくれた。
Nとは高校まで一緒で、あまりにいることが普通な友人とは、つい憚りなくなる(笑)。
その日も美味しい昼食を楽しみ、すっかりリラックスしていた。
と、Sの話になった。
NもSも実家が近いため、お母さん同士は仲がいい。
そのお母さんを通して知った話だった。
Sとお母さんの仲が良くなかったらしい。
よくある話ではある。
でも私にはS家が理想の家庭に見えていたから、ビックリした。
家柄もよく、両親の夫婦仲もよく
彼女はお父さんから溺愛されていた。
そのお父さんは、遊びに行くと私ともよく遊んでくれる、優しい人だった。
お母さんも人づきあいがよくサッパリした性格で、大好きだった。
正直わたしにはS家がシェルターだった。
時にはSからグチも聞いたが、私には取るに足らないように見えていた。
Sのお母さんはやんごとない家の出だから、料理や家事など一切できなかった。
Sが暴走族のリーダーと付き合っていたり、某F1レーサーとの不倫が結婚前にあったことなども、Nは話してくれた。
母親づてだから、Sのお母さんがそれを知っていたことになる。
うちの母からは、聞いたことがなかった
Sは国際線のスチュワーデスだったし、
わりと惚れっぽかったのでその辺りはうなづける。
平和そうに見えても、成長過程には誰しもいろいろあるものなのだ。
そしてどんな人生も、生きやすいということはない。
フェイスブックとかで親子関係に関する爆弾発言をしばしば展開しているので、
あまり「いいね」してもらえないし、コメントにも皆二の足を踏むようである(笑)。
でも個人的には後日直接
「あれ、なんかわかるわ」
と、サシになった際漏らしてくれることも多いので、この年代には多かれ少なかれあることなのかな、とも思う。
いや、ただ気遣ってくれているだけかもしれないが・・(笑)。
Sは派手なラブアフェアを繰り返した後、見合いで医者の嫁に収まった。
その過去を胸に何食わぬ顔で平和な家庭に君臨する彼女を、かっこいいと密かに思う。(笑)
写真は行きつけの中華料理店で、ランチの中華丼650円。