(「武田菱?・その2」より続きです)
で、店主とTさんで話が盛り上がっている最中、カウンター越しのTV画面が目に入ってきた。
バラエティ番組だが、歴史に関する内容だった。
頼朝の肖像画が、実は他の人物である話だ。
店主の話を聞きながらなので、断片的にしか頭には入らなかったが、
武田家の人物だったようなことを言っていた。
で、武田家の家紋「武田菱」が画面に映し出され、その解説が行われた。
菱だから単純で、どこにでも見られるモチーフだとは思うが、
ふとTさんと店主の方に目をやると、各人の持ち物にその菱の形が見て取れた。
さらに話の途中から店内に入ってきた一人の男性の衣服にも、同じような菱のモチーフが使われていた。
偶然といえば言えるが、もしかしてこの人たちは魂的に武田家に関係する人々では、という気がした。
少なくとも私にはそのような菱のモチーフの持ち物はない。
そしてこの話を後日思い出している時に、目の前に現れた家の表札が「武田」だった。
まあ、偶然にしてもうまく揃ったので、今回は記事にしてみた。
余談だが、高校の時親交があった他のクラスの人に今年になってから再会し、交流が復活した人がいるが、彼女は上杉家ということだった。
西日本だといまだに「あの人は平家だから」とか「源氏だから」という言い方をよくすると聞くが
確かに以前仲良くしていた人も静岡の人だが
「私は武田で、夫は今川だから(仲が悪い)」
というような言い方をしていた。
関係ないようだが、時間軸を超えたところの影響を知らずに受けながら生きているということも、多々あるように思う。
たとえば私の住むあたりは古戦場近くで、北条家と源氏が一線を交えていた場所だが、落ち武者の話はよく聞くし、
運動会では紅白で戦うが、場所ごとに赤しか勝たないとか、白しか勝たないという現象がある。
鎌倉でもおそらくその傾向が顕著なので、紅白戦にはせず
他の色を使うことが多い気がする。
と、ここまで書いて昨日、東京国立博物館の運慶展に行ったのだが
ご一緒した方(仮にMさんとします)が
「私、平家なんですよ」
と、曰わった。
落人として移動する際、厨子を担ぐ係だったそうな。
彼女はカフェのオーナーで、以前そちらのカフェに私の絵を展示させてくださった方だが
親しくなりいろいろ話しているうち、生まれた病院がなんと同じだった。
母はそこの衛生学校で働いていた。
父は同じ勤務先の、他の部署にいた。
そしてMさんのお母様も同じ勤務先だったのだ。
部署についてはわからない。
さらに、前世は日本ではないが、Mさんと私は近所に住んでいたようだ。
私はほとんど源氏にしか縁がないように感じていたが、
たとえば和田一族を含む三浦氏は平家だが頼朝に使えていたり、他、私の住んでいる所に近い古戦場で敗れたのは、もともと北関東に住む平家だが
同様に頼朝に仕えていた武将である。
まあ、巡り合わせの理由についても、真偽はわからないが
あれこれ考えることは楽しい。
考えて、偶然の一致などあると、テンションが上がる。