カノンはじめの「隠れたところもあまねく照らす」

祈祷師の下で事務員をしていた時に見た世の中の裏側や、バンパイアと暮らしていた時のこと、その他スピリチュアルなことやヒーリングなどについて主観的に綴ったブログです。

男尊女卑は幻想

前回、「商業作品の男尊女卑」という記事を書きましたが

 

その時、関連記事として出てきたものの一つに、以下のようなブログがありました。

 

 

作者は女性で、アスペルガーの旦那さんとの日常について綴られています。

 

 

そちらの記事が、どれもなかなか秀逸でした。

 

 

ご結婚当初は旦那さんの言動にとまどわれますが、それが「アスペルガー症候群」という障害の一つであることがわかり、一筋の光が射したと書かれています。

 

 

で、関連していると出てきた記事は、お二人で箸を買いに行かれた際、それまでいつも使われているお箸は同型、同サイズで色違いだったそうなのですが

 

作者の人(つまり奥さん)が夫婦箸を提案したところ、

旦那さん用と奥さん用でサイズが違うので、それを旦那さんが

 

「男尊女卑やん」

 

と評したそうです。

 

 

それを聞いて、奥さんはビックリされたのです。

 

というのは、彼女の中に、その大きさの差が男尊女卑につながる、つまり男女の立場の差の問題になるという認識がなかったからです。

 

奥さんは、そういった旦那さんの見解に対し、目くじらを立てたり余計な意味づけをすることはなく、ただ「そういった見解があるんだ」と認識します。

 

 

それを読んで、私はびっくりしました。

 

つまりこのご夫婦の間では、奥さんの方には「男尊女卑」という認識はなく、

むしろ旦那さんにその認識があるからです。

 

 

奥さんは旦那さんの反応を見て、旦那さんの育った家庭が貧しく、働き手であるお父さんはたくさんご飯を食べていましたが、お母さんは食べずに我慢していた、そういった背景があったことを思い出しています。

 

彼女の中では、旦那さんという男性こそが、男尊女卑という認識を持っている存在です。

 

自分の思い込みが、くつがえされるような事実です。

 

 

このように、人によって、経験することがらはまったく変わってきます。

 

でも、どちらも事実です。どちらが間違っていて、どちらが正しいということはありません。どちらも正しいのです。

 

 

旦那さんは、自分の内側にそうした経験があったから、夫婦箸を見て、そう発想されたわけです。

 

自分の内側に認識がなければ、人はそれを経験できないのです。

 

もし各人に男尊女卑の認識がなければ、夫婦箸を見ても、ただ大きさの差があるだけで、男尊女卑とは思わないでしょう。

 

 

このように、すべて差があるだけです。

 

 

その差に意味づけをするのは、人の意識です。

 

だから、あると思えばあることになるし、ないと思えばないのです。

 

 

この奥さんには、男尊女卑に関する記憶や認識が、少なくとも箸の形状に関係してはなかったことになります。

 

どんな育ち方をされたんだろう・・きっと幸せなものだったんだろうなと私は想像しますが、実際のところはわかりません。

 

 

そう意味づけするのは、私の頭でしかないからです。

 

 

ただわかるのは、この奥さんがとても淡々と事実を観察されていることです。

 

旦那さんの反応にはそれなりにいろいろ苦しまれたようですが、客観的に観察する姿勢を貫いているし、それを悪いようにジャッジすることなく、わかりやすい文で表現されています。

 

 

必要十分にわかりやすい表現だと私は感じますが、それでも彼女はもっと表現方法を磨きたいと望まれているのです。

 

 

つくづく感心してしまいました。

 

私とは別の見解を持っていることにも、向上心があることにもです。

 

 

というわけで、私の思い込みは、あの文を書いた翌日には早くも壊されました。

 

男尊女卑は、私の中にある幻想に過ぎませんでした。

 

 

因果律のサイクルが、とても早くなっていることをこういったことからも感じます。

 

 

でも、その見解の差をのぞけば、彼女の状況と私の状況は少し似ている気がします。

 

 

彼女の旦那さんはアスペルガーですが、私の夫はサイキックバンパイアで、それぞれ苦しんでいるところは似ています。

 

でも一般的には、「夫がサイキックバンパイアで大変」と言ったら、ただの怪しい人にしか見えませんね。

 

 

夫がアスペルガーという方が、ずっと説得力があります。

 

 

うちの夫も、多分にアスペルガー的であるとは言えます。てか、ほぼ間違いなくアスペルガーです。

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