去年の12月の話になるけれど
展示の合間にるりさんや山下さんと少しお話しした。
お二人ともかなり上の世代だということもあるが、
旦那様は家庭では何もしないそうだ。
そして、自分の方が(芸術的に)上だと
マウントするらしい。
芸術家でも、そうなんだなぁと思ってしまった。
確かに、山下さんは日展の審査員として声のかかった方だし
作品もこれぞ油絵!って感じで、銀座の画廊だって喜んで買い上げそうなくらいの力量がある。
だからといって、るりさんが下とかってことは断じてない。
一方、山下さんはそれほどの方なのに、
お話ししている限りでは、随分謙遜深い方でもある。
銀座でも、全く見劣りしないどころか
デパートだって喜んで展示しそうなのに。
どこかの美大か、少なくともカルチャースクール等で講師をされて、生徒さんも大勢、だと思っていた。
そういう雰囲気が、一目でもアリアリである。
私もそうだけれど
やはりアカデミズムに対するコンプレックスというのは
なかなかぬぐい辛いものだ。
でも、いろいろなお話が伺えて
よかったと思う。
年長者の話は聞くものだ。
今まで私は
年長者に可愛がってもらうことは
ほとんどなかったから
私にとっては珍しい機会だったのだ。
社会的にどうであっても
成功していようとそうでなかろうと
芸術家は芸術家で
それ以外にはなり得ない。