カノンはじめの「隠れたところもあまねく照らす」

祈祷師の下で事務員をしていた時に見た世の中の裏側や、バンパイアと暮らしていた時のこと、その他スピリチュアルなことやヒーリングなどについて主観的に綴ったブログです。

イタリア男、かく育てり

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約束の時刻の30分後にタクシーを降りて、友人の家がある通りに着きました。
番号を通りの端からたどり、カウントupしていきます。

番地は、通りをはさんで片側が奇数、もう片側が偶数に振られています。
その番号順に並んでいるので、それをたどって行けばいいのです。

ところが急に番号がカウントダウン。
よく見たら、通りの名前が消えて、広場名になっている。

通りが広場にさしかかると、広場に面した部分で番号が独立に振られるみたいです。

ふたたび番号がカウントupして、着きました。

通りにはたくさんレストランがあって、灯りが灯され、まだ時間が早いのか
お客さんの入りは多くありませんが、週末のディナーを取ろうとする客が
楽しげな雰囲気で席に着いています。

イタリアのディナーは、8時半から9時頃に始まるようです。

アパートメントの入り口のボタンを押すと中に繋がり、会話ができます。
ドアを開けると、中は吹き抜けになっていて、見上げると彼女が手を振っていました。

外見はクラシカルですが、中は近代的です。

旦那様と上の息子さんに通されて中に入ると、昔と変わらない彼女が。
なんと、20年振りの再会です。
なのに、ぜんぜん変わらない美しさにビックリです。

私が当時派遣で働いていた会社に、彼女は国費留学生で来ていました。
行き先はアメリカか日本から選択で、アメリカが嫌いなので日本に来たと言っていました。

でも私はほとんど彼女に何かしてあげたことはなく、逆にいつも世話になっていました。その年からNHKで始まったイタリア語を私はたまたま受けていたので、彼女に習ったり、家に招いてもらったり。

うちの相方とはその時会っていましたが、彼女の結婚とお互い子どもが生まれてからは会っていなかったので挨拶と紹介をし、再会を喜んだところで、旦那様がシャンパンを開けてくれてディナーとなりました。

音楽は、レスピーギの「ローマの松」をかけてくれました。

旦那様は、政府機関でリサーチの仕事をされているそうです。
彼女とは大学生の頃、友達の紹介で出会い、彼女が日本にいる時何度か日本にも来たようです。
その時「新幹線」に乗り、当時ヨーロッパにはそれほど速い列車はなかったので、すごく印象的だったそうな。また、日本人が整然と並んで列車に乗る順番を待っていたのにも、驚かされたそうです。

息子さんたちはややテレながら、お手伝いをしたりエスコートしたりしてくれます。
上の息子さん(Rくんとしましょう)は13歳で賢く落ち着いた風、下の息子さんは(Vくん)11歳でやんちゃそう。
Rくんは4月に中学の修学旅行があり、ベネチアに2泊3日で行くそうです。
距離的にも、期間的にも、日本の中学と同じ感じですね。
そして来年は、高校受験だそうです。
Vくんは次の9月で中学生、イタリアの小学校は5年間ということでした。

おいしいシャンパンのあと、パルマ産の生ハム、モッツァレラチーズにリコッタチーズの前菜が。
どれもすばらしくイイお味♪ リコッタを食べるのは初めてで、少しクセがありますが、とても新鮮で洗練された味でした。生ハムは、いつまででも噛んでいたい旨さでした♪

そこからパルマの話になり、 
サッカー→中田→日本人俳優→映画→キル・ビル→黒澤
のように話が流れて行きました。

キル・ビルに日本人女優が出ていて、その話を盛んにしていましたが、見てない;
そういや予告で見たよーな・・賞を取ったんでしたっけ?

スパゲッティはボンゴレビアンコでしたよ♪
実は、イタリアでアサリを食べたのは初めてなのですが、味が和風に感じられて
ぜんぜん他の国のものって気がしないので、かえってフシギでございます。
わたしたちがさんざんパスタの話を出発前にしていたので、
彼女がしっかりパスタのお土産まで用意してくれていたのでした。
パスタ博物館が休みだった話をすると、「それはヘンだ」と言っていました。

メインは、タコとイワシのマリネに、野菜のグラタンでした。
マリネは、ちょーゴハンが欲しくなる味で、日本の感覚に、つい返ってしまいました。
ハーブの香りがあるところが、やや違うくらい。酢と塩が強めで、何杯でもイケますわよ♪って感じ。

彼らは寿司も好きで、近くにいいレストランがあり、よく行くのだそうです。
Rくんは味噌汁が一番好きということで、日本人なのに味噌汁ややニガテな私は、ビックリしてしまいました。子どもの頃は嫌いだったし、今でも1週間に1度作るか?ってくらいだし。

その間、2人の男の子は、娘に食べ物を取ってくれたり、水をついだりいろいろサーブするよう、お母さんからアドバイスされます。小さいうちからマンマにそのように躾られてイタリア男は成長するんだなっ!の図を、見たのであります。

デザートは、彼女お手製のティラミス。甘過ぎないけど、ボリュームたっぷりでしたよ♪
VくんもRくんもたくさんおかわりで、大きいバイレックスのバットはからっぽに。
お母さんのデザートが大好きなんだそうです。

彼女はフルタイムで仕事をしているので、旦那様方のおばあちゃんが料理などをいつもしてくれて、彼女は週末だけするとのこと。

私たちが持ってきた日本茶を飲むか聞かれたのですが、
時間が遅いと眠れなくなるからやめることを提案し、入れ方だけ教えました。

お土産の日本茶と急須、あんこものは彼女からのリクエストでしたが、
なんと『トラヤカフェ』のあんペーストは、税関で没収されてしまったのです。
機内手荷物の液体100ml以下という規制で、ビン入りのあんこが液体という感覚がなかった私は、
手荷物に入れてしまっていたので・・。

『トラヤカフェ』はあの『とらや』が六本木ヒルズ表参道ヒルズに出しているカフェですが、
そこのペーストはとっっっってもおいしいのです。
それで残念ながら、あずきとチョコレートのフォンダン(バウンドケーキのようなお菓子)だけしか渡せませんでした。

最後に、RくんとVくんのお部屋を見せてもらいました。
シンプルだけれど、イタリアらしくすばらしくスタイリッシュで、ウォーホルやリキテンシュタインシルクスクリーンが飾られていました。百科事典があるのはお約束。

各々パソコンを持っていましたが、アドレスは持たず、下の子はネット接続もしていないそうです。
今思えば、教科書の内容を見せてもらえば良かったよーな・・。

廊下やご夫婦のお部屋は、壁一面の本棚で、日本文化についての本も多かったです。
ライトのペンダントは、和紙でできていました。
そこかしこにある昔の写真が、目に楽しかったです。

帰りは旦那様が、車で送って下さいました。
車はマツダでした。

まだ時差にも慣れていなかったので、中川昭一くんになってしまうかと危ぶんでいましたが
そんなこともなく、興味尽きることなく過ごせました。
いったい中川くんは、どれだけお酒を飲んだのでしょう。

なお、日本からのおみやげで一番ウケたのは、アキハバラのアニメセンターで買った
ヤッターマン」のトイレットペーパーだったようです。

(写真は、昼間行った『ナボナ広場』に、前日みたラファエロの『アテネの学堂』です。
ともに絵葉書)