カノンはじめの「隠れたところもあまねく照らす」

祈祷師の下で事務員をしていた時に見た世の中の裏側や、バンパイアと暮らしていた時のこと、その他スピリチュアルなことやヒーリングなどについて主観的に綴ったブログです。

映画3本

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夏に見た映画シリーズ、残り3本。

あ、いや、最初の1本は去年見たんだった。
でもずっと何も書かなかったから・・

ベオグラード1999』(2009年・80分)
監督はマタイ絡みの知人。

新右翼の旗手、木村三浩氏のドキュメンタリーフィルム。

しかしそれは表向きで、監督の彼女が木村氏の事務所で働いていた。

彼女は思想的には、もちろん木村氏に賛同していた。


その女性が自殺。


監督は木村氏の、海外の右翼活動家とのコンタクトに同行する。

個人の命は、国家の命運より軽い、という事実が、そうしたコンタクトから浮かび上がる。


が、なにより監督は、彼女の死が消化できないのだ。

結局そのことが、一番心に残りせつない。この映画の歴史的意義等は2の次である。



2つめは『蜂蜜』(2010年・トルコ 1時間43分)

私が何度か紹介したトルコ料理店にもポスターが貼られていた。


森の中で暮らす少年ユスフは、大好きな父と約束を交わす。

父親は、蜂蜜を取りに山へ通っている。

ユスフ三部作の1作目。


なので、特に言うことはない(笑)  

全編を通して詩的。

乾いたイメージのトルコにも、こんなに湿潤な森の風景があることに驚く。


しかしあまりに静かなので、つい気を失ってしまい、実は最後の最後、エンディングの部分を見落した(笑)。

長かったのに痛恨。



そして3本目、

非現実の王国で ―ヘンリー・ダーガーの謎』(2004年・アメリカ・82分)


この3本の中では、これが一番おもしろかった。


ヘンリー・ダーガーは病弱な父親に育てられるが、父親はある日入院し、孤児院に預けられる。

10代後半にそこから脱走し、以後シカゴの病院で雑役夫をして生活する。

他に行くところといえば、教会のみ。


死後、40年孤独に暮らしたアパートから、「非現実の王国で」と題した
15000ページを越える小説と、数百枚の挿絵が見つかる。


生前彼を知るのは、アパートの大家と他数人の隣人のみで、
名前の発音すらだれも正しく知らなかった。

それほどに彼は人と交わらず過ごし、ひたすら独学で絵を描いた。


物語の主人公は、7人の勇敢な少女たち。

子供奴隷を開放すべく兵士として立ち上がり、邪悪な大人集団と闘いを繰り広げる。

少女たちには男性器がついている。


おそらく少女たちはヘンリーの分身。

彼は常に孤児のまま、社会の大人たちと心の中で戦っていたのだろう。


生彩を欠いた日常に対して、その妄想は圧倒的な鮮やかさを誇っていた。


創作というのは、そういうものだと思う。


自身の狂気に忠実なもの。



1本目と3本目が上映された映画館のほど近くに
ベトナム料理店がある。

そこでランチを食べた。

フォー(麺)・チャーハン・サラダ・生春巻・デザートの杏仁豆腐

この5点で680円。安いでしょ!!


味もよかったです。


でもこの店の入ったビルはなんとなく変な感じがする。だからもう行かないかもしれない。