TSUTAYAの更新手続きでDVD5枚まで半額になるので借りてきた。
1、グッバイ、レーニン!(2002ドイツ、121分)
さらにレンタル輪廻したので
も借りた。
内容については映画.comでも見てください(笑)
このうち1・5・6がドイツ映画で、旧東ドイツを見てきたのでいろいろ感慨深かった。特に1・5はベルリンが舞台になっている。5は近年のベルリン、1は往時のベルリン。
この中で一番好きなのは1と4だが、自分の中に一石が投じられた感じがしたのは6。他はフィクションだが、6はドキュメンタリー。
東西ドイツに分かれていた間、セックスについても格差があったという。
性産業・メディア等、見るセックスについて豊かだったのは西側だが
実際のセックスについて豊かだったのは東側、という事実。
西側には教会が立ちはだかり、性の意識を進ませることを阻んでいた。
しかし東側に教会の威信はなく、女性のほとんどが働くことによって自由を獲得し、性的にも自由になっていく。
育児制度も充実し、シングルマザーでも育児に不安はないので離婚もためらわなくなる。ある意味女性にとってはパラダイス。
西側は見る・知ることによって質を他と比較・競争するようになり、
内側の充実から離れていった。
比較によって自信喪失した人々は、パートナーとのコミュニケーションを諦め、外側に獲得することでその穴を埋めようとした、らしい。
個人的に、この比較競争によって内側の充実が阻まれた、という部分に大きな衝撃を受けた。
資本主義社会の盲点を突かれた感じだった。
メディアには優れた人々がいつも登場していて、
常に自分の不足事項を意識させられる。
購買意欲が刺激されるように!
自分は常に足りない、至らない、欠点だらけな存在。
何か外に求めることでしか、その穴を埋められないと思っていた。
あの商品が、太った醜い自分を理想的に変えてくれる。
そんな幻想に常に支配されていた。
それが幻想であるとも思わなかった。
だからと言って、社会主義がいいというわけではないが
資本主義だから自由であるとは限らない。
縛られているという自覚のない自由。
育児システムについては、資本主義も社会主義から学んでほしい。
(ベルリン・壁の跡)