「ちつのトリセツ」を読むと、下半身がケアされないから肉欲が起こるとも思える部分が確かにありますけど
どちらかというと、精神的な飢えなのではないかと思える部分が多い気がします。
というのは、子供時代に親からの愛に飢えていた人のほうが、肉欲が強い気がするからです。
人に会って実際に聞いたわけではありませんが、小説とかを読むとそんな感じがする。
私の場合も、機能不全な家族で、自分が置き去りにされている感が強かったので、性欲が強かったように思います。
それから、芸術家のように、第一チャクラからたくさんエネルギーが入ってくる人も、肉欲が強くなると思います。
で、物理的な飢えに関しては、「ちつのトリセツ」に書かれている方法で埋められると思います。
で、心から来る飢えに関してはどう埋めるか。
肉体が埋まるとある程度心も埋まる部分はありますけどね。
その辺りは照観、つまり心をスキャンして、一つ一つ丁寧に心の状態を見ていくしかないですかね。
ただ、飢えている心を観る。
観ていれば3~5分で消えますからね。
自分がどんな状態か把握できれば、たいていのことは解決できるはずなんです。
じゃあ私はどうなのかというと、セックスに関しては、けっこうやり尽くした感があるので(笑)だいたい満足しているかなぁ。
昔のようなガツガツした部分はありません。
でもまったく欲求がないかというと、そうでもないし。
なんとなくエネルギーは溜まってくるので、解放したくはなるんです。
マスターベーションで解放はできます。
パートナーが満たしてくれる部分もありますし。
だからほぼ過不足はないですかね。
でも、若い頃は、激烈ガツガツしていました。
同年代で、私ほど飢えているヤツはそうそういなかったんじゃないかと思う。
少なくとも同じ学校の人には、見当たらなかった。
美大でも、同学科には、私より飢えていると見えたのは2人くらいでした。
就職したら、ますます自分より飢えた感じの人はいなかった。
でもレールから外れて、個人経営のところに来たら、私より飢えていそうな人はそこそこいた。それが寺だった。
もっとも飢えていたのは和尚だったと思う。
まあ、私が出会った時には、穴はそこそこ埋まっていて、それほどガツガツしていなかったけれど、元はすごく飢えていたと思う。
この寺に集まっていた人は、かなり飢えていた。
入院したときに、医者だろうと他の患者だろうと見舞客だろうと、手当たり次第ベッドに引き入れて相手をさせていた、という人(女性)もいました。
子供3人とも父親が違い、それを旦那さん(この旦那さんの実の子供は3人中0人で、それを知ったお姑さんは寝込んでしまったらしいです)はまったく知らなかったという女性もいました。
日々聞かされる武勇伝の数々に、ヒトってこんなに強欲なんだと見る目が変わり、一方で自分もそんな異常じゃないんだと安心したり。
かと思えば、結婚しても一度も旦那さんと交渉を持たない女性もいたりで、
ヒトのバリエーションの豊富さに感心します。
でも、どんな欲望であっても、自分の欲望にはしっかり向き合うべきだと
私は思います。
それを満たすなり、解消するなり、なんらかのケアは必要です。
自分以外にケアはできないのですから。
欠乏感も、重要な感覚であることに違いありません。
満たす気になれば、相応の相手がやってきます。
でも、なんで、ヒトは飢えてしまうのか。
それってせつないですよね。
足りないところなんて、なければいいのに。
満たさずにいられない穴なんて、なければいいのに。
自身の完璧さを感じるために、ヒトは完璧でない部分を作って生まれてきたと言うけれど、
誰も必要でないくらい、強いヒトになりたかった。