カノンはじめの「隠れたところもあまねく照らす」

祈祷師の下で事務員をしていた時に見た世の中の裏側や、バンパイアと暮らしていた時のこと、その他スピリチュアルなことやヒーリングなどについて主観的に綴ったブログです。

糞、ならず者、ただのアホ、喜び

久しぶりに、絵を描いた。

なんとなく、3才頃のような感覚で、色を追っていたときの喜びが
戻ってきたように思う。

もちろん、24色のクレヨンを壁・鏡ところかまわず走らせていた
あの時ほど無心ではないけれど。

つい、画面をはみ出るのではないか、粉が辺りに飛び散るのではないかと
懸念しながらパステルを動かしている。

もちろんその絵はめちゃくちゃ。
糞、である。

でも、どう描くか、何を描くかに執心していたころに比べれば
今は楽しい。

かつて友人が、
「あなたももう少し意味のある絵を描いたらいい」
と、アドバイスしてくれた。
それが世に出るために不可欠だよ、という、彼なりの配慮だったに違いない。
その時隣りにいた、すでにプロとして生計を立てている画家の人にも
彼はいろいろなアドバイスをしていた。

もちろん彼は画家ではない。
彼は、あくまで見る立場から
ものを語っていた。

彼にとって、絵は、頭でつくるものだった。

「あなたは、そんなつまらないことばかり言うからダメなんだ」
というわたしの一言で、わたしたちは絶交した(笑)。


引っ越す時、カーペットも運ぼうとして床からはがしたら、
タタミ一面に淡黄色の粉が乗っていた。
カビかと思ったが、それはサラサラと風に流れ、
タタミの表面は変質していなかった。

粉ダニでもない。
嗅ぐと、よく知っている匂いがした。
画材だった。

重金属の粉。

もちろん素ではなく、多少コーティングされているが、
あまり体にいいとはいえない。

3月にデトックスをしたら、重金属が大量に出てきたのを思い出した。

カーペットは、捨てた。
なぜか殆ど絵を描いていなかった隣りの部屋のカーペット下も
粉だらけだった。

タタミを上げたら、その下にも粉は積もっていた。
タタミも、総替えした。(実際は表替えだけだが・・)

そんなに描いているのに、何物にもなれない自分は
本当に「ならず者」だ。
40過ぎてならざるは、本当の愚物だという言葉があるが・・
40過ぎて変わらぬ自分をみとめたときは、さすがに堪えた。

従兄弟たちは、音楽やマンガでそれぞれ生計を立てている。
彼らだってやくざもの?かもしれないけれど、
自分は本当に「ただのアホ」である。

ルドンは言った。
「愛せよ、やがて喜びが湧いてくる。」