この店を知ったのは30年近く昔だったか。
京急蒲田駅近くで、近くに用事があるということもなく
なかなか腰も上がらず長い時間が過ぎてしまった。
中国残留日本人孤児の方が始められたお店で、
羽つきギョーザの元祖ということで、メディアに取り上げられることも多かった。
お店の外観は、創業当時と変わらない。
近くに一軒支店がある。
午後一時半過ぎで、なかなかいい時間帯だったと思う。
チャーハンを頼んで食べきれないと困るので、
ラーメン300円とギョーザ1皿(6個)300円をお願いする。
ラーメンはのど越しよく、あっさり目で美味い。
ギョーザは思ったよりずっと繊細な羽で、味も上品で大変美味い。
昔わかめラーメンのワカメを残した時、
「わかめラーメン頼んだのにワカメ残しちゃダメ!」
と怒った友達の声がよみがえってきたので、羽ものこさずいただく(笑)。
その昔、記事でここのご主人が羽の作り方を指南されていて
作ってみたが、それとはまったく違っていた(笑)。
蒲田界隈には羽つきギョーザをうたう類似品もあるが
味わいも上品さも3段階くらい劣る気がする。
いくらでも食べられそうで、40皿食べた人もいるらしいが
ここは味わっていただきたい。
他のテーブルの人に、ご主人が話されていたが
ラーメンに使う粉も、小麦粉だけでなく、トウモロコシの芯の部分を粉にしたものも使うらしい。
それは日本にないので、シンガポールで買うそうだ。
それなのに300円って・・もう少し値段を上げてもいいと思うが・・
これからも機会を作って是非訪れたい。
ご主人もなんとなく、(あの巨人~ソフトバンクの)王さんのお父様のような
気品と気骨を感じる方だった。
お客さんの中にはスーツケースを手にされ、羽田に向かうと思しき方もいた。
遠方からおいでなのか、旅の始めに寄ったのか。
いずれにせよ定期的に食べたい味である。