最近、Apple Musicでサザンばかり聴いている。
去年はクレイジーケンバンドばかりだった。
どちらも、神奈川出身(笑)
やはり気候の影響など、何か馴染むものがあるのか、と思う。
実はずっと洋楽ばかりで、あまり日本の曲はちゃんと聴いたことがなかった。
80年代頃、サザンのアルバムを借りてきたこともあったのだが、なんとなく、どうもサザンが好きと口外するのは恥ずかしい感じがずっとあった。
それに少しごちゃごちゃした感じがあって、中にはいいと思うのもあったが
なんとなく落ち着いて聴けない感じだった。
それが、神奈川県の奥地(笑)に越してきて、ある日江ノ電のホームにいた時に曲が聴こえてきて、「あ、この辺の雰囲気によく合った音楽なんだな」と思えた。
なんというか、神奈川の風土から生まれている音楽という感じがして、違和感がなかった。
たぶん、北海道の大地では松山千春が違和感ない、というのと同じような感じだと思う。
函館の、アイスバーンをものともせず飛ばす従姉のカーステレオから流れる松山千春は、「ここで聴くべき音楽」だった。
湘南のユルい海際にはサザン、横浜横須賀にはクレイジーケンバンドが似合う。
世代の差もあると思うが、クレイジーケンバンドが都会的で少し即物的なのに対して
サザンはかなり情感ずぶずぶだ。
その分、おなかいっぱいになれる。
今はそうでもないけど、正直ずっと歌詞が聞き取りづらかったし、
聞き取れても主語が曖昧で、意味がよくわからなかったりした。
でも語呂はよく鍛えられているし、言葉の並びにセンスを感じる。
印象よりずっと中身が深くて、知的であるとも思う。
私などがおこがましく評するには、ずっと大物で天才だと思う。
特に「愛の言霊」の、「千代に〜」の歌詞にすごくセンスを感じる。
そして近年になるにつれ、ワビサビを感じる。
桑田さんは、自分の弱さを認めている感じがあって、それもいいなと思う。
好きな曲はいくつもあるが、「フリフリ’65」がなんとなくしっくりくる。
あと、「愛なき愛児」のようにプログレっぽいのも好きだが、プログレというよりはビートルズなのかも。
曲調のバリエーションが豊富なのもいい。
でもたまに桑田さん、曲の初めのところで「わぉ!」とか叫んでますよね。
あれ、近くで聞いている人には、うるさいんだろうな・・とか思ってます。
私が何度か行った某所のライブに、サザンのコピーバンドが出ていて、
ボーカルが「わぉ!」と叫ぶたび、「うるせーな・・」と思ってました。
その人は本当に地声がでかくて、奥さんがやっぱりキーボードを担当しているんですが、「よく付き合ってやってあげてるな・・」と見るたびに思ってました(笑)
あんまり声がでかくて、聞いているうちに頭痛がしてくるんで、
3回目以降はそのバンドが出るあたりから中座してました(笑)。
でも、すごくサザンが好き、というのは伝わってましたけど。
海方面の飲食店で、サザンしかかけない、というところもあったりして、
熱心なファンの方が多く見受けられるように思います。
食材だけでなく、音楽に関しても地産地消な感じです。