やっと一冊、読み終えた。
買って少なくとも3年は経つ。
いや、読み始めてから3年で、買ってからは少なくとも5年。
こういう歴史ものは、読む端から記憶が抜けていくので、何度も何度も読み返さなければならない。
高校時代から社会科、特に歴史に関しては、頭がザルなのである。
それでも地理ならまだ大丈夫だが、日本史世界史の類は、2ページの内容ですら頭に入れることができない。
入れた分だけ抜けていく。
高校の時は10段階評価で1を取ったこともある(笑)。
これが、美術史になると覚えられるというナゾ・・
大学では西洋美術史も東洋美術史も毎回優だった。
自分のことながら、ワケがわからない。
というわけで、この本もどの程度自分のアタマに残っているかナゾなのだが、
とりあえずまっさらになる前に読み終えたってことで読了(笑)。
一応、それまで仏教とキリスト教、寺と教会しかなかった私のアタマに神社をぶっ込んでくれたってことで、読んだ意味はあると思う。
街を見ていても、自分の中にあるものしか認識できないから
寺や教会、モスクやシナゴーグはあっても、神社は認識できなかった。
地図を見ると、こんなにあるのか、ってなくらい、たくさんあるんですよね。
寺も神社も。
昔は神仏習合だったから、神社があれば寺もあるし、その逆もまたありなのだ。
でも寺しか見えていなかったから、神社が見えるようになった今、神社と寺が一緒っておかしいじゃん、とか今更のように言っているわけだ。
寺だけ見ていても「八幡大菩薩」とかいう風に、どこで分けたらいいのかわからないようなものが出てくるから、やっと気づいたとも言える。
その辺も、日本ではあいまいなのだ。
ここまであやふやにしちゃうってことはイイ加減ってことだから、やっぱり一神教の方が信頼度高いよね、とか思ったりしてしまう。
国賊かもしれないけど。
イイ加減な分、懐が深いってことだから、宗教戦争が起きずに済んでいるわけではあるけど。
神道の性質は、まんま日本人の性質って感じがする。
あまりに同化しすぎているから、宗教を持っていると認識できないだけだ。
日本人ならではの宗教観や自然に対する皮膚感覚は、私の中にもある。
魂は別であっても、一神教に繋がれていても
体はどこか日本人だと感じる。
この本は、神道がどういった宗教なのか、わかりやすく示している。
たくさんある神社の成り立ちや関係についても、わかりやすく説いている。
神話の成り立ちについても、日本書紀などの書物の骨子を単純に紹介するにとどめ、真偽や是非については論じていない。
神道について最低限知っていればいい知識をまとめた、
ニュートラルで単純明快な本だと思う。
さすがコンビニで買っただけのことはある(笑)。
確か何年か前の、初詣の帰りに買ったのだと思う。
今までお参りしてきた神社についても、お参りするそれなりの必然があったと感じるし(今までは山の神様ばかりにご縁があった、とか)
これからはこういったところに行こう、的な指針も得られる。
見出しの宣伝文句にある「神社めぐり案内の決定版」というよりは、日本人として最低限知っておいた方がよい神道と神社の知識、的な感じがする。