日経に掲載されていた小説を買うというのも
なんとなく安直で恥ずかしいのだが
「禁断のスカルペル」
を買ってみた。
ヨグマタ相川圭子氏の本と、ネット通販で購入したので
買う前に手にとっていたわけではなかった。
掲載時には叙情あふれる挿絵が添えられていたのに
なんと、まったくつけられていない(怒)
う~ん、さすが美的センス皆無、美術オンチの日経(笑)
表紙も裏表紙もつまんねー写真で、ガッカリもいいところである。
しかしま、文章もよかったから買ったわけで、
とりあえず、すぐには売らない・・と思う。
主人公は女性医師で、生体(修復)腎移植のエキスパート。
不倫が元で、離婚と子供との離別を余儀なくされ、
勤めていた病院も追われて宮城県の伊達湊市にたどり着く。
私はあまり小説を読まないけれど、
10年ほど前に桐野夏生氏の
「柔らかな頬」
を買って、何度か読んだ。
これも状況的には不倫→すべてを失う
という初期設定で、
どちらにもそこはかとなく原罪意識を感じる。
てか、そこはかとなくではなくて明らかにキリスト教的目線と原罪をベースに書かれている。
まあ、法的に、倫理的には罪、かもしれませんけどね。
ここで善悪を問題にするのはやめときますが、
つまりそれがベースでそこから物語が生まれるというわけです。
私的には、「不倫は文化である(古すぎ?)」などというつもりはありませんが、悪くも良くもなく、ただ自然なことなのでは?と思ってます。
結婚という形態自体が、不自然で歪みをもたらすもののように感じています。
それで保証される部分もたくさんあるのだと思いますが。
もしかしたら、男性のためというより、女性を守るための形態なのかもしれませんが。